音と音の間に音楽がある~青葉台のバイオリン教 Cocoron

音と音の間に音楽がある


 

先日のレッスンで。

 

何がとくにできていないということではないのですが、なんか冴えない感じがする、という方がいらっしゃいました。

 

 

今日も、流れるような曲を弾いていらっしゃる生徒さん。川に例えると、ところどころに石があって流れがさえぎられているような感じがします。

 

出なくていい拍がよく聞こえてきたり、逆に平らすぎて何も感じられないとか。

 

こういう時は、音から音へうつる間に、何も起こっていない、エネルギーが次へ向かっていないのに次の音の頭にどんと勢いで入ってしまう、という事がおこっています。

 

歌ってみてもらうと、やっぱり弾いたように硬い感じで歌われます。

 

拍を取るより、前に向かう推進力、流れを強く感じて歌う、そこに抑揚があるのなら加える、といったことを考えて歌っていただくと、流れの方向性がでてきます。

 

うまく歌えたら、そのままの感じで弾いてもらうと、かなりよくなっています。

 

それでもうまくいかない時。

 

移弦は遅れたり分かっていなかったりしていないか、弓の配分はちょうどよいか。

 

右手だけで、シンプルに1本の弦で、できていない部分を弾いてみて、どこでどのくらい使うか確認、強弱もわすれずに。音量が変わると弓の量も変わりますよね。

 

次に、実際に弾く弦で右手だけ弾いてみる。移弦の準備が遅いとか、移弦の場所が分かっていないとガタガタします。

 

そして、左手も合体。

 

ここまでやると、あらかた解決しています。

 

 

音楽的に演奏するには、音の発音を出せばいいのではなく、そこにどう向かうか、というところに大きなヒントがあります。

 

特に、長い音。ただ弓をひっぱっていると何もかんじられません。

 

音に入った瞬間から次の音に入るまでに何をしているかです。

 

盛り上がるのか下がるのか、ほぼ平らに弾くけれどエネルギーの向かい道はどこに向かっていきたいのか、など意外といろいろ感じながら弾いています。

 

分からなかったら歌ってみなさい、と、もう亡くなられた名バイオリニストのアイザック スターンも言っていました。

 

音楽の基本は歌、なんでしょうね。