体を使うことはスポーツと同じ
今週は、ひとつひとつのことが大変そうな生徒さんがいらっしゃるので、なんとかスムーズにならないものかと、色々なことを調べていました。
脳、意識、思考、運動、スポーツ科学、筋肉、等をキーワードに、検索。
そして、とある接骨院のブログに行き当たりました。
スポーツの練習についてだったのですが、(運動教室もなさっています)意識と運動についてとてもいい記事が書かれていました。
内容は
1. 練習の目的と意味を理解すること
2. 正しい動作を、丁寧に、頻繁に反復練習すること
3. 習得したい一連の動きに沿ったトレーニングを行うこと
4. 「似ているけど違う動作」はできるだけ避けるようにすること
5. フィードバックを用いること
というものです。
1. 練習の目的と意味を理解すること
脳にしてみれば、何度も繰り返される動きは”学習するべき動き”です。
そのため、『運動に目的と意味をもたせること』『頻繁に反復すること』というのは、
運動の学習において、とても重要なポイントになるのです。
自分が行う運動の効果を知って運動すると、その良効果は大きくなります。
ということですが、ダンスに通っていた時にも、同じことを言われ、確かに意識して動かしたほうが柔軟性が出ていきました。
体を使うバイオリンの演奏も全く同じですね。
2. 正しい動作を、丁寧に、頻繁に反復練習すること
脳にとって、経験したことはすべて事実として記憶されます。
つまり、誤ったフォームも、正しいフォームも、脳には同様に記憶されていくということです。
「今のは間違いだから、記憶しないでね」と脳に言ってみても、それは無理なのです。
考えてみたら怖い事です!悪いことをやっても覚えてしまうそうです。
生徒さんには、練習内容を決めて、それだけを1回だけやるつもりで集中してやってねと、常々声かけしています。
3. 習得したい一連の動きに沿ったトレーニングを行うこと
実際の動きの反復量を増やし(もちろん目的と意味をしっかり持たせて)、
筋力増強トレーニングは回数を減らしていくべきなのです。
そもそも、スポーツにおける一連の動きを反復練習しているうちに、最大筋力に近い筋力を
出せるようになってきます。
一連の動作を習得するために、一番近道なのは、それを分解して反復する方法です。
筋トレについての事ですが、1連の動きを丁寧に反復、というのは楽器演奏にも大事です。
流れの中で弾いていかなくてはならないからです。
そして、通してばかりいないで、小分けに練習、も大事ですね。
4. 「似ているけど違う動作」はできるだけ避けるようにすることよく
バク転を憶えたいのにスクワットをすることや、速く走りたいのにモモ上げ
(走る動作と似ているけど違う動き)をする、といった「似ているけど違う動き」を反復することは、
「それに似ている正しいフォーム」と干渉してしまい、正しいフォームの習得を妨げてしまうわけです。
一方、この記憶の干渉をできるだけ起こさないようにする方法もあります。
それは、似たような動作練習の間隔を6時間以上空けるというものです。
分からずにやみくもに練習すると、毎回なにか違って、「似ている動作」になります。
これだと、きちんと意図されていないので、どれが本当に覚えたいことだか、脳にはわからず覚えにくくなります。
曜日ごとに練習法を変えるなどして工夫するとよい結果になるようです。
5. フィードバックを用いること
自分の動きをしっかりと認識していなければ、「何をどう改善すればよいのか」が分からないのです。
そのため、鏡の前で練習をする、ビデオでこまめに撮影して確認するなどして、自分を客観視する必要があります。
撮影機器がなければ、コーチが適格に、そしてできるだけ毎回フォームを確認し、どうすればよいのかをしっかりと伝えるのが望ましいです。
“癖”を直すのが難しい最大の理由は、「自分を客観視できていないから 」なのです。
これは逆に、直すのが難しいとされる”癖”でも、フィードバックを徹底すれば、比較的すぐに
改善することも可能なのです。
まさにその通りです。私も、いつも鏡を前にちらちら見ながら練習しています。
なんかうまくいかない、というとき、自分の弾いている姿をみると大きなヒントになることが多いです。
ぜひ、工夫していい練習を心がけて下さいね。