右手を柔軟に使う
大人になってからバイオリン・ビオラを始める方が、必ずと言ってもよい程最初に苦労されるのが、右手の手首の運動です。
子供の体はみずみずしく、色々な形にフィットしやすいのですが、大人になると柔軟さが欠けてきます。
普段使わないところはなおさらです。
動きにくそうな方には次の3つの体操をして頂いています。
1、軽く手をにぎり、(じゃんけんのグーみたいに)ゆっくりじっくり手首から先を回します。ストレッチしながら、ほぐす意識で。
2、ペットボトルか何か、少し重さがあり、にぎりやすい物を持って、同じように手首から先を、ゆっくりじっくり回します。速く回しても効果はうすいです。
3、手の平を下に向け、開きます。(じゃんけんのパーの形)
ヨーヨーをやる感じで、くらげのように、手のひらを下に押し出す→指先にその運動が伝わる→手首から上に抜く、という動作をゆっくりじわじわと繰り返す。
すぐに柔らかくなるわけではありませんが、気長に長期戦で続けることで、柔軟性が増します。
この3の動作を横に向けると、ダウンボーの動作によく似た運動になります。
弓を持っても手首の辺りが固くならないようにします。
アップより、ダウンで手を伸ばしていくほうが、皆さん最初大変みたいです。
ふすまを開ける動作を思い浮かべてみて下さい。
手首からひっぱりますね。
ダウンもアップも、肩甲骨→腕→手首→指と運動を伝えていきます。
物を持っているので指から動かしたくなりますが、これだと腕の重さや重心がかからないので、豊かな音がでません。
スムーズになめらかな音を出すために、毎日ほんの少しの時間でいいので、腕だけでなく、特に上半身のストレッチ体操をお勧めします。
どこか凝っていると動きが制限されます。
腕や首をゆっくり回すなど、日ごろから固まらない体作りをして、弾く以前の弾きやすい体作りを心がけてみてください。